blog 歯がしみるんですけど（知覚過敏）四日市市、桑名市、いなべ市、東近江市,木曽岬町、朝日町、川越町、弥富市、津市、鈴鹿市、亀山市、東員町、菰野町
A)知覚過敏
知覚過敏とは,歯ブラシの毛先が触れたり冷たい飲食物,甘いもの,風に当たったときなどに歯に感じる一過性の痛みで,特に虫歯や歯の神経の炎症などの病変が無い場合に認められる症状を言います。
B)原因
歯の最表層にあるエナメル質は、削っても痛みを感じる事はありません。
象牙質はその内側にあり、また根部ではエナメル質が無く全層が象牙質で出来ています。象牙質は冷たいものや熱いものに触れると歯は痛みを感じます。
つまり象牙質は痛みを感じる部分です。
通常、象牙質はエナメル質に覆われているので,こうした痛みを感じる事はありませんが,色々な理由で象牙質が露出すると刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏症が生じやすくなります。
a)歯肉の退縮
歯肉の位置は加齢と共に少しずつ下がって行きます。それに伴って歯の根っこが露出し,象牙質がむき出しの状態になります。
この様な象牙質表面では、歯ブラシが触れたり、温度変化などの刺激で痛みを感じる事があります。
歯の表面に歯石がたくさんついている様な場合,それを取り除いた場合にも同様な症状隣一時的に知覚過敏と同様の痛みを感じる事があります。
b)歯の破折
打撲などにより歯が破折して,象牙質が露出すると,知覚過敏症を起こす事があります。
C)歯が磨り減ることによる象牙質露出
歯は使っていれば,僅かですがすり減って行きます。その結果,エナメル質がなくなって象牙質が露出する事が有ります。僅かな範囲の象牙質露出でも知覚過敏が起こる事が有ります。
d)歯が溶けることによる象牙質露出
エナメル質は、PH5.5程度で溶け始めます。私達の日常で口にする食べ物や飲み物は多くは酸性です。
炭酸飲料を長時間かけて飲む習慣や酸っぱい飲み物や食べ物を長時間摂取する様な習慣があると、歯は簡単に溶けて、内部の象牙質も露出し知覚過敏も起きやすくなります。
e)虫歯の治療に伴う知覚過敏
虫歯の治療をした後,その歯に知覚過敏が起きることも時として有ります。
治療法によって,噛み合わせた時に痛みを感じるようになるということもあります。
しばらく経過を見て知覚過敏がなくなると言うこともありますが,再治療を行うことや神経を取り除く治療が必要になる事もあります。
f)ホワイトニングに伴う知覚過敏
ホワイトニング治療によって,一時的に軽度の知覚過敏が起きる事があります。
家庭で行うホームホワイトニングの場合1,2日間ホワイトニングを中断すれば症状は消え,再びホワイトニングを続ける事が可能です。
またホワイトニング治療を終了すれば,知覚過敏も無くなるのが通例です。
c）治療法
a)再石灰化を促す
知覚過敏症は、軽度なものでは期間が経過すると自然に消失する事もよくあります。
これは象牙質の露出部において,唾液や歯磨き剤からの再石灰化成分によって象牙質の微細な空隙が封鎖されてくるためと考えられます。
b)歯の神経の興奮を抑える
知覚神経は、歯の神経が刺激を受けて,痛いという信号を中枢に送る事で私達は痛いと感じます。
この神経の信号を送らせないようにする,つまり神経を興奮させないという治療法もあります。
実際には歯磨き剤に硝酸カリュウムという成分を含ませて,この歯磨き剤を継続して使う事で,知覚過敏の改善効果がある事が確かめられています。
c)象牙質の露出部分の内部の空隙を封鎖する
露出した象牙質の内部の小さな空隙を,歯と同じ様な成分の結晶や、その他色々な物質で封鎖する事で,歯の神経への伝達が遮断されて、知覚過敏をなくす事が出来ます。
そのための材料を歯科医院で塗布する方法の他,歯磨き剤でも結晶の形成を促進する成分を含むものもあります。
d)象牙質の露出部分を被覆する
知覚過敏のある象牙質表面を被膜で被覆する事で知覚過敏をなくす事も出来ます。
この場合には接着剤を用いて樹脂による薄い被膜を形成するのが通例です。この方法にも即効性があります。
e)神経を取り除く
知覚過敏症は、一過性の痛みですが,痛みの持続時間が比較的長い様な場合やその痛みが非常に激しい場合には歯の神経に炎症などの変化が起きている事も疑われます。
